- 物流業界で求められるスキルや資格について知りたい
- 物流業界で働くやりがいを知りたい
- 現在の職場に不満を感じ、物流業界にキャリアチャンスを求めている
- 物流業界への転職におすすめの転職エージェントを知りたい
未経験者にとって、物流業界は「専門的な知識やスキルが求められるのでは?」と感じるかもしれません。知らない業界に入る際には多くの疑問や不安がありますよね。そこで、業界12年以上の経験を持つ筆者が、物流業界で成功するために必要な資質と働くやりがいについて詳しく解説します。
私にもこの業界で働けるのか?
未経験でも大丈夫なのか?
そういった疑問を持つ人に、実体験をもとにした情報をお伝えします。
この記事で分かること
- 物流業界は、他業界で身に付けたスキルが活かせる
- 物流業界は社会貢献と技術革新が進んでいる
- 筆者の実体験(1日の流れ)
- 未経験の物流業界転職におすすめのエージェント
筆者紹介 やすべえ
- 物流業界12年
- 転職2回
- 現職:コンテナターミナルの管理職
大手物流会社に約8年働き、一度他業界へ転職。魅力を感じ物流へ再転職しました。
未経験で物流業界を志す人に役立つ情報を発信しています。
物流業界で活躍できる6つのスキル
大前提、入社前に取っておくべき資格はありません。
私の周りも未経験で物流業界に入社してくる人はたくさんいます。そのほとんどが資格なしで入社していますが、前職の経験を活かし活躍中。入社後必要に応じて、資格取得をしていけばOKです。
物流業界で活躍できる6つのスキル
- 基本的なPCスキル
- コミュニケーション力
- 忍耐強さと柔軟性
- 問題解決力
- タイムマネジメント力
- チームワーク
物流業界は、他業界他業種の経験を活かせます。未経験でも活躍しやすい。
基本的なPCスキル
特出して優れたPCスキルは必要ありません。ExcelやWordを使える程度でOK。作業計画や報告書を作成する機会が多いので、文章を書くことが苦ではなかったら大丈夫です。安全への取り組みが活発なので、作業ルールなどを記載した安全書類を作成する機会もあります。
私の職場では簡単なマクロを活用しただけで驚かれました。
【コミュニケーション力】情報を的確に展開
物流業務は多くの関係者との緻密な連携が求められます。商品をA地点からB地点に運ぶ場合、トラックとドライバーだけが必要だと思うかもしれません。実際は、「荷主」「運送会社」「倉庫会社」「荷役会社」など多くの会社が関わっています。密なコミュニケーションを怠ると、スムーズな物流は実現できません。
実例の紹介
運送会社との間で、商品の大きさに関する情報が正確に伝わっていなかったため、小さなトラックが到着してしまったという事態が発生したとします。 結果的に、荷物が全て載らず追加でトラックを手配する必要が生じ、それに伴う余分なコストや時間のロスが発生することになります。
物流業界におけるコミュニケーション能力は、 相手が持つ情報やニーズを正確に理解し、社内外へスムーズに展開するスキルを指します。業務の効率やコスト削減、さらには企業の信頼性を維持・向上に繋がります。
複数の関係者を巻き込み、連携して一つのことを成し遂げた経験。この経験は物流業界で非常に役立ちます
【忍耐強さと柔軟性】物流を調整する力
物流業界は外的要因の影響を受けやすいです。「自然災害」「交通渋滞」「システム障害」など。
例えば、積荷を運んでいるトラックが交通渋滞に巻き込まれたり、荷物を運ぶ船が悪天候に遭遇しスケジュールが遅れるといった事態は珍しくありません。
予想外のできごとに対し、忍耐強く柔軟に対応する能力は物流業界で成長するために大切な資質です。
体験談の紹介
私は大切な荷物を東京から大阪へと運ぶ配送手配を任され、首尾よく遂行していました。 しかし、途中で大規模な交通事故が発生し、予定していた高速道路が長時間封鎖されることに。 焦燥感や怒りを封印し、冷静に状況を把握。お客様や関連企業に現状を報告し、新たな到着見込み時間を随時報告しました。 さらに、迂回路を迅速に調べ、ドライバーと連携して最適なルートを確立。その結果、可能な限りの遅延を最小限に留め、お客様の信用を失うリスクを回避できました。
物流業界で活躍するために、予想外の出来事に対し柔軟に我慢強く対応する能力が必要です。お客様との信頼関係を築く上でも非常に役立ちます。
予想外のトラブルの多さに最初は面食らう可能性があります。予想外の出来事に対し、冷静に対処するできる人はスムーズに順応できますね。
【問題解決力】最適な解決案を立案し実行
物流業界は状況に応じて調整の繰り返しです。問題解決力は物流をスムーズに進めるために重要な資質。トラブルを避けるだけではなく、トラブルが生じた際に迅速に最適な手段を取り問題を解決する能力を求めています。
私のエピソードを一つ紹介します。
体験談の紹介
私はコンテナ船のプランナーに従事していました。しかし2機ある荷役機械のうち1機が故障の為、使用不能に。私は急遽別の荷役機械を手配しました。さらに作業計画を変更し、2機が同時に作業終了するよう調整を続けました。結果は予定されていた時間にコンテナ船は出港。予期せぬ障害にも動じることなく、最適な方法で問題を解決しました。
突発的な問題に対し適切な解決策を考え実行していく能力を、物流業界は求めています。自分では解決できない問題は、人を頼りながら打開策を見つけていく姿勢が大切です。
問題解決を積み重ね、経験値をあげることが重要ですね。
【タイムマネジメント能力】スケジュール通りの物流を実現
物流業界において、タイムマネジメントを強く求められます。荷物が目的地に届くまでの時間、そしてその過程で関わる多くの業務が全て厳しくスケジュールされている為。お客様の信用に繋げるため、タイムマネジメント能力を求められます。
お客様の「時間」への要求は増していて、当日出荷・翌日到着が当たり前になっていますね。
体験談の紹介
大切なのは優先度を明確にすること。 どの業務が最も重要で緊急かを評価し、それに基づいてタスクを整理することで、効率的に業務を進められるよう心掛けています。 多岐にわたる業務を、計画的かつ効率良く進めていますことが大切です。
1日にどれくらい輸送できるかが問われます。効率的な計画を立て時間をしっかりと管理できると、物流業界の中で優位に立てる能力になる。物流業界において、まさに「時は金なり」です。
【チームワーク】関係者と連携が大切
物流業界は単独で行動することは少なく、チームで動くことが多いです。チーム全体としての連携がより大きな成果に繋がる。多くの部門や関係者と連携を取るため、情報共有や協力の姿勢がが必須です。
体験談の紹介
私がコンテナの在庫管理をしている時に重視した姿勢です。在庫をリアルタイムに管理して、配送手配のAさんと在庫状況を共有していました。配送手配のAさんは、急な配送要望が入った場合でも常に現状を把握しているので、すぐに配送の可否を判断できたそうです。
柔軟な対応を求められる物流の現場では、チームでトラブルや課題を解決する能力を求められます。チームで動くことで、事故の回避や改善点が生まれることも。チームワークは物流業界において個々の能力以上に大切です。
チームで一つのことを成し遂げた経験がある人は重宝されます。リーダーシップではなく、チームで成果を求める姿勢が大切です。
【やりがい】物流業界の社会貢献と技術革新
荷物を運び人々の生活を支える物流業界
物流業界というと何をイメージしますか?一般的に宅配業者を想像するかもしれません。しかし、物流業界は人々の日常生活になくてはならない存在であり、社会に貢献しています。
当たり前のようにモノが届く時代。私たちがスーパーで購入する食材や日用品は、物流のプロによって運ばれてきています。物流業界は私たちの生活の質を支え、社会全体の機能を保つ役割を果たしているのです。
荷物が予定の場所へ予定時間に届く。物流のプロは大きな達成感を味わえます。効率的なルートの選定、交通渋滞、悪天候など、様々な障害に立ち向かいながらの達成は非常に大きな喜びです。
トラブルが起こってもB案C案と柔軟に解決し、スケジュール通りお客様に荷物が到着する。物流業界で働く人が大きな達成感を得る瞬間です。
技術革新ともに自己成長できる物流業界
物流業界は技術革新が速いスピードで進んでいます。物流のDX化は国を挙げて進めている。物流技術の進化は、私たちの生活をより便利にし、ビジネスの効率化を実現しています。
物流業界の主な技術革新
- 自動配送ロボット
- 倉庫作業のロボット導入による自動化
- ドローンを活用した配送
- 海上輸送の自動化
- トラックの隊列走行
技術革新の中心で働くことで、貴重な経験を得ることができます。新しい技術を取り入れて物流の「今」を進化させる喜び、そして社会や環境に良い影響をもたらすという実感。技術の進化とともに、自らも成長し続けるやりがいを感じることができます。
AIやロボット技術の導入は始まっています。物流は「今」が最も面白いです。
転職希望者が理解したい物流業界のトレンド3選で技術革新について詳しく解説しています。
物流業界の主な仕事内容
物流の目的は時間と距離の空白を埋めることです。自給自足の時代は生産者=消費者だったので、空白はありませんでした。しかし、生産者≠消費者となった現代は、双方に時間と距離の空白が存在します。
物流はその空白を埋める為、「商品を適切な時間に適切な場所へ品質や価値を保ったまま」を基本的な目的にしています。目的を果たすために、物流には6つの機能が存在します。
- 配送・輸送
- 保管
- 荷役
- 梱包・包装
- 流通加工
- 情報システム
物流の仕事は6つの機能のいずれかに当てはまります。最終目的地に到着するまでに、複数の機能を駆使して物流を完結させています。
物流はただ荷物を届けるだけではありません。品質を守ったり付加価値をつけたりして、皆さんの手元に届くのです。
物流業界の6つの機能は、未経験者が知っておきたい「物流」の基礎で詳しく解説しています。
【実体験】物流事務職の1日の流れと活用スキル
「コンテナ船プランナー」の1日のスケジュールを紹介します。
私が物流業界に就いて、5年目の実例です。
07:15出社/18:00退社ですが、夜の本船作業がある場合はもっと遅くなる場合もあります。
業務を完遂するために、下記の能力を駆使しています。
物流事務の仕事について、より深く理解が進むと嬉しいです。
スキルまたは特徴 | 具体的な内容 |
基本的なPC スキル | 作業計画でExcel、安全会議やミーティングの議事録でWordを使用します。 特筆した技術は不要で、相手に分かりやすい書類作成を心掛けています。 |
コミュニケーション力 | 現場作業員と良い関係を築くことが大切です。トラブル時助けてくれたり、 些細なことでも教えてくれたりします。 |
忍耐強さと柔軟性 | 船の動静はコロコロ変わります。一度固めた予定をひっくり返されることも。 粘り強く対応することが求められます。 |
問題解決力 | 危険な作業箇所をいかに安全に作業するか、改善する力を求められます。 様々な意見を吸い出し、より良い決断することが大切です。 |
タイムマネジメント | 1日が予定通り進まないことが当たり前の業界です。通常業務を効率化しつつ、 トラブルに対応できる余地を作っておくことが大切です。 |
チームワーク | コンテナ船作業は自社だけで完結できず、様々な協力会社との連携が カギになります。目的を共有し、全体が状況を把握して作業することが大切です。 |
港湾や倉庫の現場を持つ職場では、特にスキルを活用することが大切です。
【未経験者】物流業界へのおすすめの転職エージェント
物流業界へのおすすめの転職エージェントはdodaです。
私自身dodaを活用して転職した経験があります。
【物流未経験向け】おすすめ転職エージェントdodaの実体験と評判を解説で、詳しく説明しています。
dodaをおすすめする理由は、こちらです。
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dodaで「物流」検索すると、20,840件ヒットしました。(2023年8月28日現在)
dodaで進め慣れてきたら、リクルートエージェントやマイナビエージェントに登録して選択肢を増やしていくと良いと思います。
\ 物流業界への転職におすすめ/
【さいごに】物流業界でスキルを活かそう
下記6つのスキルを持つ人が物流業界で活躍できます。
- 基本的なPCスキル
- コミュニケーション力
- 忍耐強さと柔軟性
- 問題解決力
- タイムマネジメント能力
- チームワーク
物流業界はいま進化の真っ最中で、成長できる業界です。たしかに、「大変そう」「給料が低そう」というマイナスイメージはあります。しかし、国を挙げてテクノロジーを導入しており、昔のような泥臭いイメージはなくなっていくでしょう。
- 人々の生活に欠かせないインフラである
- ドローンやIoTを活用したテクノロジーが入り発展している
やりがいが多く、魅力的な業界でスキルを活かして欲しいと思っています。