未経験者が知っておきたい「物流」の基礎【業界12年の管理職が解説】

【PR】この記事には広告を含む場合があります。
butsuryu-foundation
  • そもそも物流ってなに?
  • 物流業界にはどんな仕事があるの?
  • 「物流とは?」と聞かれたらなんて答えるべきか
  • 物流の6つの機能を詳しく知りたい

物流業界未経験者が書類作成や面接に臨む前に、理解しておくべき内容です。

どんな業務をしたいか、イメージに繋げられます。

物流業界への理解を深め、下記に貢献できたら幸いです。

  • 転職成功の確率が上がる
  • 転職後のギャップが軽減する
  • 転職後の業務に役立つ
目次

モノが作られて消費者に届くまですべて物流

物流とはモノの移動に関するすべての活動のことを指します。

現代のビジネスにおいて、物流は重要な役割を担っている。

生産者と消費者が異なる以上、物流はなくなりません。

モノを届ける過程で、物流業界には様々な作業が存在します。

  • 倉庫でモノの管理
  • 配送センターモノの仕分け
  • 船舶への荷役作業
  • 貨物列車やトラックの運転

具体的な作業の流れを3つのシーンから紹介します。

【具体例】AMAZON
AMAZONのようなオンラインストアではお客様より注文を受け、
倉庫での商品の取り扱い→発注→発送まで一連の流れがあります。

①注文受付 : お客様が商品を注文すると、商品名や数量などの情報がシステムに入力される
②倉庫管理 : 注文が入ると倉庫内の在庫情報をチェック。適切な倉庫が決定され、商品の取り出し作業が始まる
③梱包・荷造り : 注文内容に沿って適切に梱包される
④配送手配 : 最適な配送方法と運送業者を決定する
⑤配送管理 : システムで商品の出荷状況や在庫の移動をリアルタイムで管理
⑥顧客サービス : 商品到着前後の問い合わせやトラブルの対応をします

【具体例】食品業界
冷蔵保管を要する食品の管理や輸送において、温度管理や品質管理が重要な課題。
食品の品質に問題があると消費者に悪影響を与える。

①温度管理の徹底 : 冷蔵倉庫において、温度計を使用して温度を管理し、定期的に点検や調整を行っている
           輸送時は冷凍車やクール便などを使用
②品質チェックの実施 : 定期的に食品のチェックを行い、品質変化の有無を確認
③衛生管理の徹底 : 定期的に清掃や消毒を実施し、衛生面を徹底
           従業員に対しても手洗いなどの衛生管理を求める

【具体例】医療業界
医療業界においては、緊急時に患者に医療機器や薬剤を迅速に届けることが求められる
人命にかかわるので、高度な技術や専門知識が必要

①物資の確保と在庫管理 : 需要予測や災害リスク評価などの手法を用いて、必要な物資を適切なタイミングで入手・保管を行う
②衣料品の保管・輸送管理 : 医療品は品質を保つために正しい温度と管理が必要
               倉庫には温度調整システムが設置されている
               輸送中にも温度管理の配慮が必要
③緊急医療物資の輸送 : 災害などの緊急事態に備えて、迅速に届ける必要がある
             航空機・救急車などの輸送手段を物資の種類や緊急度、地理的条件に合わせて選定
④製品のトレーサビリティ管理 : 医療機器や医療品は製造元から消費者までの供給過程で、
                 品質や安全性を確保するためにトレーサビリティ管理が必要
                 製品にシリアル番号や製造日などが記載されている
                 物流の過程でそれらの情報を正確に管理することが求められる

  • 「物流」は生産者と消費者のスキマを埋める役割
  • モノが消費者に届く過程の活動すべてが「物流」
  • モノの特徴によって、さまざまな作業が存在する

未経験者が抑えておくべき6つの物流機能

生産者から消費者にモノが届くまで様々な作業が存在します。

モノの特徴によって必要な作業が変わることも。

トラックや宅急便など目にする作業は一部です。

物流業界未経験者にとって、業界や企業分析は必須。

後悔のない転職を達成するために、6つの機能を抑えてください。

配送・輸送梱包・包装
保管流通加工
荷役情報システム

「配送・輸送」あらゆる手段を使ってモノを運ぶ

「配送・輸送」はある地点からほかの地点まで、様々な手段を使ってモノを運ぶこと。

未経験者が最もイメージがつきやすい機能です。

国土交通省(2017年)によると国内貨物の輸送量比率は、

  1. トラック 91%
  2. 船舶 8%
  3. 鉄道 1%
  4. 航空機 0.02%

国際貨物の輸送比率量比率は、

  1. 船舶 99.7%
  2. 航空機 0.03%

海に囲まれた島国かつ面積が小さい日本だからこその比率です。

国内は、倉庫から倉庫への輸送や小口配送が多い。

海外はコスト面で船舶一強。

各輸送手段の特徴

トラックドアツードア。近距離かつ陸路で使用される。
船舶大量輸送。コスト低。輸送スピードは遅い。
鉄道中長距離の梱包されていないモノの輸送時に使用。(例)鉄鉱石、穀物、石炭
航空機少量輸送。コスト高。輸送スピードは早い。

モノの特徴や距離、地形などその他条件を加味して最適な輸送手段を選択します。

物流業界従事者にとって腕の見せ所の1つ。

  • コスト
  • 距離
  • 時間
  • モノの特徴

これらを総合的に判断して最適な物流手段を決定します。

国内シェア一強の「トラック」

トラック輸送の比率が多いのは島国ならでは。

ほぼすべての道路が舗装されていること

山岳地帯でトラック以外の輸送手段が多いこと

配送ネットワークが整備されていることもトラックが強い理由です。

トラックを使用するメリット
  • 小回りが利き利便性が高い
  • 機動力が高い
  • 比較的モノの破損リスクが少ない
  • 輸配送にかかる時間が柔軟
  • 積み降ろし作業が比較的容易

物流従事者は国内でモノを輸送する場合、大抵トラックを選択します。

トラックが大前提で、①どのようなルートを使うか?②順番は?③経由地はどこにするか?などで頭を悩ませます。

正直、鉄道や航空機、船舶を使用する場合はルートパターンが決まっています。

トラック輸送はいかにコストを減らし、ドライバーの負担を減らしながら、効率的かつ一つでも多く輸送させることが大事。

やすべえ

トラックの優位性が高いですが、モーダルシフトの流れやインフラによる燃料負の高騰などを理由に代替手段を検討し続ける意識は大切です!

トラックを使用するデメリット
  • 環境への負荷を発生させる
  • 交通渋滞の影響を受ける
  • 積載量が比較的少ない
  • 交通事故のリスクがある
  • ドライバーへの負荷が多い

トラックにはメリットと同じかそれ以上のデメリットがあります。

最大のデメリットは環境への影響です。

CO2排出量や騒音など。

特にトラックにCO2排出量は船舶・鉄道の30~50倍です。

モーダルシフトを視野に入れながら、無駄な配送を削減する努力はし続けるべき。

トラック燃料の脱炭素化を進めている企業もあります。

不確定要素が多いことも大きなデメリットです。

配送手配担当にとって、効率よく配送スケジュールを組む必要があります。

しかし、どこまで突き詰めてもトラブルの芽を潰しきれない。

事故渋滞が起こっているとプランが一気に崩れ、再考を余儀なくされます。

B案C案を用意しておいて、柔軟な対応が求められます。

  • トラックは小回りが利き機動力もあるので使い勝手が良い
  • 環境へのリスクが高く、交通の影響を受けやすい
  • 環境に配慮しつつ、他の輸送手段と上手く組み合わせて活用すべき

国際輸送シェア一強の「船舶」

国境が陸続きの国と違い、

海に囲まれている日本には選択肢が「船舶」と「航空機」の2つしか現状ありません。

船舶は輸送量とコスト面を理由に、国際輸送のほぼすべてを担っています。

特にコンテナ船は貿易のほぼすべてでよく利用されています。

船舶を利用するメリット
  • 一度に大量の貨物を輸送可能
  • コスト面が比較的安い
  • 環境に優しい
  • 重量物や貨物の形に柔軟

大量輸送とコスト安、主にこの2点で飛行機に比べ優位性を保っています。

デメリットの「運送時間が長い」を補って余りある強みを持つ。

一度に輸送できる貨物量
船舶 : 30,000トン~50,000トン程度  航空機 : 5トン~100トン程度

船舶と航空機のコスト差
モノや場所によるが5倍から10倍ほど船舶が安い

環境問題が重大視されている現代では、環境に優しいことも選ばれる理由です。

トラックに比べCO2排出量を1/50~1/30に抑えられることから、

国内輸送においても船舶を選択する意義があります。

船舶はトラックや航空機に比べ、輸送するモノを選ばず対応できます。

重量、形、性質に応じて適切な船舶を選択します。

やすべえ

例えば、冷蔵・冷凍を要するモノも運ぶことができます。
リーファーコンテナと呼ばれる温度管理機能がついたコンテナを使用し、+25℃から-25℃まで対応可能です!

船舶を利用するデメリット
  • 運送時間が長い
  • 港湾施設の混雑に左右されやすい
  • 天候に左右されやすい

船舶の最大のデメリットは運送時間の長さです。

取扱量世界No.1を誇る上海から東京までの時間
船舶 約72時間(3日間)  航空機 約3時間

距離が遠くなればなるほどその差は開きます。

緊急で物を届けたい場合には適していない輸送手段になります。

船舶はスケジュールを立てにくいデメリットがあります。

理由は港湾施設と天候。

船舶を輸送手段とする場合、港湾施設を必ず利用します。

その港湾施設の混雑状況によって、到着時間に影響大。

混雑している場合、海上で待機する「バース待ち」になります。

船舶は天候の影響も受けやすい。

例えば台風の進路と重なる場合、航行は完全ストップになります。

強風や霧、荒波など予測できない外的要因に左右されます。

  • 船舶は大量輸送、コスト安が強み
  • 運送時間の長さが最大のデメリット
  • 時間に余裕があり、大量輸送を希望する場合は船舶一択

物流に取り入れるべき「鉄道」

鉄道のシェアはわずか1%です。

環境に配慮すると、もっと使用すべき輸送手段。

メリットデメリットを整理して、良い面をうまく活かして活用したいです。

鉄道を利用するメリット
  • 一度に大量の貨物を輸送可能
  • 輸送時間が短い
  • 輸送スケジュールが立てやすい
  • 環境への影響が低い

鉄道は大量輸送と高速輸送を実現した輸送手段です。

その上、外的要因の影響も受けにくく、安定した計画スケジュールを立案可能

環境への影響も船舶と同等レベルで、トラックから鉄道へのモーダルシフトを推進は大きな意義が存在します。

多くのメリットがあるにもかかわらず、選ばれない理由は多くのデメリットが影響しています。

トラックから鉄道へのシフトを妨げる制約が多く存在します。

鉄道を利用するデメリット(4つの制約)
  • 輸送ルートの制約
  • 時間の制約
  • 荷役作業の制約
  • 貨物種別の制約

鉄道にはシェア1%も納得の大きなデメリットがあります。

鉄道は決まった路線しか走れません。

最終目的地にはたどり着かず、地理的な制限があります。

都市間や地域間の輸送に適していますが、駅から配送先までの最終輸送手段が必要。

鉄道のみで完結できず、トラックなどと組み合わせる必要があります。

鉄道は走る時間が決まっています。

柔軟に配送スケジュールを組むことが難しい。

緊急の場合や途中の配送先変更には対応しにくいです。

鉄道に積み込んだり降ろしたりする作業は、トラックと比べ難易度が高いです。

荷役作業に時間と労力が必要。

特に大量の貨物や特殊な形状の貨物の取り扱いは、専門的な設備や作業手順が必要です。

鉄道は運ぶ貨物を選びます。

例えば、規格を超えた重量や大きなモノは運べません。

石油製品や石炭、穀物などの形状の決まらない貨物の輸送時に多く使用されています。

  • 鉄道は大量かつ高速輸送が可能
  • 輸送ルートや時間を変えられないなどの制約が多い
  • 鉄道はトラックと上手く組み合わせて、環境に優しい輸送を目指すべき

物流における航空機の役割

国内と国際の両方で使える輸送手段だが、そのシェアはわずか。

航空機を輸送手段として選択する場合はどんな時か。

メリットデメリットから明確にします。

航空機のメリット
  • 輸送時間が早い
  • 輸送スケジュールを決めやすい

航空機の最大のメリットは高速輸送です。

この一点が他と大きく差別化しています。

ロサンゼルスから東京までの時間
船舶 15~20日  航空機 約10~12時間

輸送時間が早いことは、機会損失を免れやすいメリットがあります。

欲しいタイミングで物を届けやすいということ。

緊急で需要が発生した場合も柔軟に対応できます。

航空機は比較的輸送スケジュールを決めやすい輸送手段です。

まず、天候の影響を受けにくい。

大気中を飛行するので地上の気象条件はほぼ関係ありません。

航空機は交通状況の影響も受けにくい。

陸上交通では渋滞や事故による遅延が多く発生しますが、

航空機は滑走路を利用するので交通の制約を受けません。

天候と交通の影響を受けにくい理由から、航空機は比較的予定通り運行されやすいと言えます。

航空機のデメリット
  • 運送費用が高い
  • 重量・輸送量に制限がある

航空機最大のデメリットは高いコストです。

船舶と比較して、航空機の輸送費用は5~10倍高い。

費用を抑えて利益を最大化したいお客様にとって、高い運送費用は受け入れられません。

運べるモノに制限があることも大きなデメリットです。

重量が重いモノや大きいモノは物理的に不可能です。

飛行に支障があるものは積めないことは、輸送手段として選ばれない理由です。

  • 航空機は輸送スピードが速く、外的要因の影響を受けにくい
  • コストが高く、運べる貨物を選ぶ
  • 早急に運ぶ理由があり、小さく軽いモノを運ぶ場合に適している

「保管」倉庫などでモノの品質を守り一定期間置いておく

「保管」は生産と消費の間にある役割です。

市場へ安定的にモノを供給するために欠かせない機能。

多くは倉庫で「保管」される。

転職市場でも「倉庫業務」の求人が多数占めています。

倉庫業の主な業務

転職希望者が抑えておくべき業務を3点紹介します。

入出庫業務

モノが倉庫に到着したとき、モノが出ていくときに発生する業務です。

〈入庫〉

トラックから積み降ろし、検品、棚入れを行う。

コンテナで入庫があった場合、中のモノを取り出します。

コンテナからモノを出すことをデバンニングと言います。

〈出庫〉

出荷指示に従いモノをピッキング、検品、梱包、トラックに積み込み作業を行う。

コンテナで出庫する場合、中にモノを詰め込みます。

ピッキングとは保管場所から出荷場所へ集めることです。

コンテナにモノを詰め込むことをバンニングと言います。

モノに適した作業計画を立案し、品質の保持を心掛けて作業を行うことが大事。

保管業務

ただモノを置いておくのではなく、モノの品質を守る必要があります。

モノの特性に合わせて、倉庫を選定することが必要。

常温、低温、冷蔵、クレーン付き倉庫や最新技術を導入した倉庫など。

在庫管理にも徹底が不可欠です。

作業員の管理業務

倉庫業務従事者はモノだけではなく作業員のケアが重要です。

倉庫には多くの作業員が従事。

規模によりますが、数名から50名以上在籍している場合がある。

作業手配はもちろん、安全や勤怠管理も重要な仕事です。

特に安全は最重要取組事項。

事故が起こると作業がストップし、納期が間に合わない場合があります。

事故内容によっては業務停止になることも。

具体的な安全の取り組みはこちらです。

ヒヤリハット活動作業に中で「ヒヤリ」「ハット」した事例を洗い出し、自己発展を未然に防ぐ。
指差呼称の徹底作業者が作業対象などを指差しを行い、その名称と状態を声に出して核にする作業。
意識向上によるヒューマンエラーの防止につながる。
危険予知活動作業を開始する前に、ミーティングで潜在的な危険を洗い出しておく。
過去事例の勉強会過去の事故事例をもとに勉強活動を行い、安全感度を高める。
  • 「保管」は主に倉庫で行われる
  • 倉庫業務は転職市場に多く求人がある
  • 倉庫業務は主に「入出庫」「保管」「作業員の管理」を行う

「荷役」モノを積み込むこと・降ろすこと

輸送手段と倉庫、輸送手段と消費者など受け渡しの間には荷役が発生します。

例えば、

  • モノをトラックに積み込む
  • 船舶からモノを降ろす
  • 倉庫にモノを入庫する

引っ越し時、家具をトラックに積み込む作業も荷役と言えます。

コンテナ船の荷役

荷役の代表格としてコンテナ船の作業があります。

港湾作業を行っている物流会社にとって、大きな収益を見込める部門になります。

やすべえ

筆者は「コンテナ船の荷役」に従事経験があります。
ダイナミックな業務ですが、船舶のスケジュールに勤務時間が左右される側面があります。

コンテナ船の荷物の揚げ積みには、ほぼ例外なく港湾施設のガントリークレーンを使用します。

コンテナ船の荷役計画を立案する人を「コンテナプランナー」「本線プランナー」、

荷役計画をもとに作業現場の監督をする人を「フォアマン」と言う。

荷役計画と現場監督を一人で行うことが多く、総じて「プランナー」と呼ばれます。

プランナーは下記4点を意識して業務する必要があります。

作業員の安全危険な作業計画を立てていないか、危険箇所はどこか、安全整備は十分かなどをしっかり確認。
コンテナのダメージ荷役するコンテナにダメージ箇所はないか、ダメージを与えていないかを確認。ダメージがある場合は船会社に報告。
スケジュール管理スケジュールの遅れはお客様の機会損失に繋がる。計画に支障がない荷役計画を立案する必要がある。
船舶航行の安全性荷役完了後、船舶が安全に航行できる状態かは重要。船舶の一等航海士とデータを共有し、最適な荷役プランを作成します。
  • 荷役は受け渡しのタイミングで生じる
  • 荷役作業は作業員とモノの安全を第一に考える
  • 効率よくスピーディに完了できる計画立案が求められる

「梱包・包装」モノを加工して価値を上げる・守る

外的要因からモノを守る役割がメイン。

生産者と消費者の空間を埋める物流において、モノの安全を守る「梱包・包装」の役割は重要です。

〇梱包と包装の違い
梱包 → モノが壊れない様に包むこと
包装 → ラッピングなどモノの価値を高めること

モノのトラブルを防ぐために適切な資材の選定が重要。

適切な梱包はコスト削減にも繋がります。

主な資材①【段ボール】

最もメジャーで一般的に馴染みがある資材。

形状や大きさの種類が多く、選択肢の中で柔軟に選べます。

段ボールのメリット
・軽くて丈夫
・単価が安い
・畳めるので収納に便利
・リサイクルしやすく環境に優しい
・社名のロゴなどを印刷でき宣伝効果がある

段ボールのデメリット
・クッション性に乏しく緩衝材との併用が必要
・水濡れに弱い

主な資材②【プラスチックコンテナ】

プラスチックを射出成型して作られた容器。

折りたためたり、踏み台代わりにできるます。

プラスチックコンテナのメリット
・比重が軽くて経済的かつ丈夫
・折りたためるモノは保管効率や流通コストを抑えられる
・洗浄して繰り返し使用可能

プラスチックコンテナのデメリット
・光線に弱く野外に置いておくと劣化が早い
・メンテ、維持管理が手間

主な資材③【宅配袋】

袋状の容れ物。

破損の恐れがないモノを入れることに適しています。

宅配袋のメリット
・軽くて扱いやすい
・大量に運べるので輸送コストが安い

宅配袋のデメリット
・耐久性が弱い
・水濡れに弱い

「流通加工」モノに付加価値をつけること

流通加工は生産工場だけではなく、倉庫や物流センター、店舗などで行われます。

具体的に流通加工はどんなことをするのか。

  • 生鮮食品のカット
  • 袋分け
  • 値札付け
  • 検品

流通加工の目的①【在庫の最適化】

商品を適切な数量や状態で加工することで、需要に合わせた在庫レベルを維持できます。

在庫コストを最小限に抑えながら需要を満たすことが可能。

より効率的なレイアウトを模索し続ける必要があります。

より多くの在庫を持てば、保管料が比例して多く入ってきます。

流通加工の目的②【付加価値の向上】

商品に付加価値をもたらす役割があります。

製品の包装やラベリング、セット販売の組み合わせなど、顧客ニーズに合わせた付加価値を提供。

高い品質を確保できれば、企業やブランドの信頼を高めることに貢献できます。

不備があると信頼を落とすことに繋がりかねません。

お客様の要望を理解し、正確かつ丁寧に行う必要があります。

流通加工の目的③【輸送効率の向上】

モノの輸送効率や安全性を向上させる目的があります。

商品を積み込みやすい形状に加工。

輸送中のダメージを防ぐために加工。

品質を確保しながら、一度により多くのモノを輸送したい。

輸送コストの削減や効率的な輸送を目指します。

流通加工の目的④【品質管理の向上】

商品の品質維持のために、モノを加工する場合もあります。

例えば、食品業界。

  • 鮮度や衛生面を保つための加工
  • 製品の検査や品質チェック

加工することにより、

商品の品質を維持し、安心・安全なモノを提供することができます。

「情報システム」モノの情報を管理すること

物流会社は、モノの在庫や入出庫履歴、種類などの管理をシステムで行っています。

効率的な物流を追求するためにシステムを管理すること、更新することが不可欠です。

情報システムの目的①「在庫管理」

在庫管理を効率化する役割を果たしている。

在庫量や入出庫履歴、モノの位置情報などをリアルタイムで管理し、

正確な在庫情報を提供します。

より効率の良い在庫計画の提案やレイアウトの見直しに繋がります。

情報システムの目的②「輸送管理」

輸送ルートや配送スケジュールを運送業者と連携して管理します。

トラッキングシステムやGPSを活用して、

モノの位置情報や輸送状況をリアルタイムで把握。

より効率的な輸送プロセスを実現します。

情報システムの目的③「予測・需要計画」

履歴を蓄積し、需要予測や需要計画に関するデータ分析をサポート。

過去のモノの移動や種類などのデータを活用し、

需要の変動を予測し生産計画を策定します。

需要と供給のバランスを最適化し、在庫過剰や欠品のリスクを軽減します。

情報システムの目的④「お客様の連携」

自社に蓄積されていくデータはお客様と共有しなければいけません。

メールやFAXなどの受け渡しでは、手間が多い上時間のギャップが発生。

注文書や請求書の電子化や自動化、EDIを活用したデータの受け渡しが必須です。

さいごに

生産者と消費者のスペースを埋めるのが物流です。

このスペースを埋めるために物流には6つの機能があります。

  • 配送・輸送
  • 保管
  • 荷役
  • 梱包・包装
  • 流通加工
  • 情報システム

気になる企業がどの機能を強みにしているかを理解できると、活動がスムーズになります。

自分の特徴や強みを掛け合わせて、活躍するイメージを膨らませることが大事。

生産者と消費者が異なる以上、物流の概念はなくなりません。

国の経済を支える役割を果たします。

お客様のニーズを満たすため、

最新技術を導入しながら工夫をして、成長していく必要があります。

Follow me
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

やすべえのアバター やすべえ ブロガー

物流業界で12年勤務。2度転職を経て、現在はコンテナターミナルで業務を行っています。現在も転職活動中で物流業界の進展に貢献したいと考えています。

目次