- 物流業界は体力仕事で大変そう
- 長時間労働でブラックなイメージがある
- 作業的な業務が多いのではないか
物流業界に良くないイメージを持つ人は少なくありません。
モノを運ぶという仕事から体力的にきつそうなイメージが根付いています。
「物流業界 やめとけ」なんて言葉、よく耳にするので不安になってしまいますよね?
そんな“あなた”の不安を物流経験12年の筆者「やすべえ」が解決します。
この記事では実際に働いている私だからこそわかる、物流の今を紹介しています。
物流業界を辞めたいと考えている方はこちらの記事がおススメです。
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筆者紹介 やすべえ
- 物流業界12年
- 転職2回
- 現職:コンテナターミナルの管理職
大手物流会社に約8年働き、一度他業界へ転職。魅力を感じ物流へ再転職しました。
未経験で物流業界を志す人に役立つ情報を発信しています。
物流業界に12年従事してきた筆者の経験から結論を述べます。
- 物流業界は泥臭い一面がある
- 最新技術導入による成長している業界
- 人手不足に直面している
- 人の生活を支えるやりがいのある仕事
この記事でわかること。
- 物流業界やめとけと言われる理由
- 物流業界に転職するメリットとデメリット
- 物流企業で活躍するためのスキル
- 物流業界のトレンドと変化
物流業界やめとけと言われる理由
物流業界の厳しい労働環境と労働時間
物流業界のマイナスイメージが多い理由に、厳しい労働環境と労働時間があります。
最も身近な配達員や引っ越し業者など運送に関わる仕事を見て、大変なイメージがついてしまうことが多い。
正直クリーンなイメージはありませんね。
実際、23卒~26卒学生を対象に物流業界へのイメージ調査を行ったところ、マイナスな意見が多く関心度が低い結果がでました。
作業的 | 全国転勤がある | ワークライフバランスが取れない |
給料が低い | 自己成長できない | 昔ながらの文化がある |
知っている企業名を調査したところ、約半数が一社も回答できない結果になりました。
学生へのイメージ調査でも、物流会社の仕事は「モノを運ぶ」と約半数が回答しています。大変なイメージがついていますね。
物流企業の労働環境
職種や企業によって左右されますが、きれいでおしゃれなオフィスで仕事はできません。
オフィスは作業現場と隣接しているケースが多いからです。
事務職者と作業者が密にコミュニケーションを取らないと作業は成立しない。
作業現場あっての物流なので、リモートワークへの移行も進んでいません。
体力仕事を伴う物流企業で働く人は、ITや金融などに比べきれいとは言えないオフィスで働いています。
埠頭のプレハブ小屋や倉庫内の一室がオフィスというケースも珍しくないです。。
物流企業の労働時間
物流業界は長時間労働になりやすい業種です。
物流は24時間365日動き続けることで、人々のインフラを支えています。
筆者も宅急便が22時頃に来て驚きました。
特にドライバーの長時間労働が顕著。
ドライバーの長時間労働は恒常化していて、国が働き方改革による法改正を行うほどです。
交通状況などの外的要因でスケジュール通り進まないケースも多い。
物流の稼働時間が長いこと、予定外のことが発生しやすいことから、物流業界は長時間労働になりやすいです。
労働時間は物流の課題です。現職や取引会社は積極的に労働改善を進めています。土曜働いても平日に休みを取って完全週休二日制を実施している会社もあります。
物流業界の人手不足問題
物流業化にとって人手不足は深刻な問題です。
理由はオンラインショッピング市場活性化による個別配送の増加。
お客様のニーズも多様化しており、人材の確保はどの物流企業にとって最優先事項。
厚生労働省における労働経済調査(令和4年2月)の概況に人手不足を証明する結果が出ています。
物流業界の欠員率は4.5%と高い結果になりました。
調査産業計 | 未充足求人あり | 未充足求人なし | 欠員率 | |
物流業 | 57 | 43 | 4.5% | |
建設業 | 41 | 59 | 2.6% | |
金融・保険業 | 11 | 89 | 0.5% | |
宿泊業・飲食サービス業 | 58 | 42 | 2.8% | |
その他サービス業 | 63 | 37 | 4.9% |
※欠員率・・・常用労働者に対する未充足求人の割合
※未充足求人・・・事業所における欠員であり、仕事があるにもかかわらず、その仕事に従事する人がい ない状態を補充するために行っている求人
市場の活性化とお客様のニーズが多様化が物流の細分化をもたらし、スタッフのタスク増加に起因しています。
欠員率の高さを解消するためには人材確保と併せて最新技術を導入したシステム化が不可欠です!
参考:労働経済動向調査(令和4年2月)の概況 – 厚生労働省
給与や待遇面の問題
物流業界事務職の平均年収(2023年)は422万円です。
4tドライバーの平均年収は420万円。
参考:求人ボックス 給料ナビ
全体の平均に比べ少し低いです。
私の経験上、残業することで給料を増やそうとする風習があります。
有給休暇の取得率に注目すると、55.1%と高くない状況です。
休みなく動き続ける物流業界において、有給休暇を取れる環境なのか意識的に情報を掴む必要があります。
産業 | 労働者一人 平均付与日数(日) | 労働者一人 平均取得日数(日) | 労働者一人 平均取得率(%) |
令和調査計 | 17.9 | 10.1 | 56.6 |
物流業 | 18.1 | 10.0 | 55.1 |
建設業 | 18.4 | 9.8 | 53.2 |
電気・ガス・ 熱供給・水道業 | 19.5 | 14.3 | 73.3 |
宿泊業 サービス業 | 16.3 | 7.3 | 45.0 |
医療・福祉 | 16.5 | 9.6 | 58.0 |
私の2023年の年収は約600円。上司は1,000万円を超えています。
決して年収が上がらない業界ではありません。
データ活用の遅れ
物流企業は膨大なデータを管理する必要があります。
- モノの在庫
- 配送先情報
- 配送経路
- 機器の稼働状況
など
他の業界と比べても扱うデータは多いです。
データを正確かつ迅速に管理し活用することが重要。
そのためには適切なシステムの導入が必要です。
しかし、物流の現場でデータ活用が進んでいると言えません。
データ管理・活用には多くの人材や資金・時間が必要ですが、多くの物流企業がこれらリソースを投入できていないのが現状です。
大企業 | 中小企業 | |
物流・在庫管理 | 22.1% | 9.0% |
生産・製造 | 25.7% | 12.3% |
マーケティング | 46.7% | 20.7% |
保守・メンテナンスサポート | 24.3% | 12.6% |
私の職場も一部FAXを使うなど前時代的な業務方法を選んでいます。
物流業界への就職・転職のリスクと魅力
就職・転職の際に考慮すべきリスク
物流業界は人手不足です。
「仕事がきつい」「給料が低い」などのイメージから、働き手の確保が難航してる企業もあります。
ここで最も伝えたいのは、物流業界から他業界への転職の難しさです。
物流企業に転職した場合、意識して市場価値を上げていかないと物流企業でしか戦えない人材になりかねない。
長く物流企業に勤めた人ほど、他の業界へ行きにくくなります。
逆に言えば物流業界内での転職はしやすいです。
語弊を恐れずに言えば、経験者の物流企業への転職は比較的スムーズに進むでしょう。
どの業界でも同じだと思いますが、営業やマーケティングに携わることがない現場の事務職員ほどこのケースに当てはまると考えています!
荷物を運び人々の生活を支える物流業界
物流業界というと何をイメージしますか?一般的に宅配業者を想像するかもしれません。しかし、物流業界は人々の日常生活になくてはならない存在であり、社会に貢献しています。
当たり前のようにモノが届く時代。私たちがスーパーで購入する食材や日用品は、物流のプロによって運ばれてきています。物流業界は私たちの生活の質を支え、社会全体の機能を保つ役割を果たしているのです。
荷物が予定の場所へ予定時間に届く。物流のプロは大きな達成感を味わえます。効率的なルートの選定、交通渋滞、悪天候など、様々な障害に立ち向かいながらの達成は非常に大きな喜びです。
トラブルが起こってもB案C案と柔軟に解決し、スケジュール通りお客様に荷物が到着する。物流業界で働く人が大きな達成感を得る瞬間です。
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物流の需要と共に技術革新が進んでいる物流業界
人々がスーパーに行かずネットで買い物をするようになり、主に個別配送の需要が拡大しています。
物流需要に合わせ、業界は技術革新が速いスピードで進んでいます。物流のDX化は国を挙げて進めている。物流技術の進化は、私たちの生活をより便利にし、ビジネスの効率化を実現しています。
成長産業としての物流業界の魅力
物流業界は社会に不可欠な存在です。
物流の最前線で人々の生活を支える仕事はやりがいがあります。
オンラインショッピング市場拡大を筆頭に、物流産業は成長中。
モノを生産者から消費者へ運ぶことで、経済活動を円滑化させる役割を果たしている。
需要の増加や新たなビジネスモデルの創造など成長の余地が多い。
コロナウイルスの自粛で激増したオンラインショッピング。
落ち着いた今でもニーズは変わらず増え続けています。
技術革新のチャンス
物流業界は国をあげてデジタル化を進めています。
自動運転やAI・ドローンにロボットなどを導入し、効率的かつスマートな物流システムの構築が期待される。
かつての前時代的な業務方法から、業務効率化や省人化を目指す。
古い考えを打破して、新しいビジネスモデルを革新するチャンスが存在します。
物流業界の主な技術革新
- 自動配送ロボット
- 倉庫作業のロボット導入による自動化
- ドローンを活用した配送
- 海上輸送の自動化
- トラックの隊列走行
物流はテクノロジーと掛け合わせて成長しています。
魅力的な仕事が増えています。詳しい内容はこちらで紹介しています♪
物流業界で求められるスキル5選
マイナスイメージが根強いが、成長産業である物流業界。
この業界で活躍できる人はどんなスキルを持っているか。
- 調整力・提案力
- 安全管理力
- コミュニケーション力
- 問題解決力
- ITスキル
物流業界に入社するために必須資格はありません。
企業よって入社後に資格取得を求められることはあります。
調整力・提案力
物流を効率的に進めるために必要な能力。
「適切な在庫はどれくらいか?」
「効率的な輸送ルートは?」
「荷役計画は適切か?」
常により安全かつ効率的な作業プランを模索していく必要があります。
この能力がお客様に愛され、競合他社と差別化できるサービスを生み出るのです。
現状に満足せず、より良い提案はないか考える力が求められます。
安全管理力
物流企業は安全を何よりも重要視しています。
事故を起こすとお客様の損失に繋がり、場合によっては業務停止になりかねないからです。
安全感度を高め、作業員と密にコミュニケーションを取り5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)に努めることが大事。
各企業により取り組み内容は違いますが、下記の安全活動が代表的です。
- 危険予知活動 → 作業前に危険な作業や作業場所を洗い出し、対策を行う
- ヒヤリハット活動 → 作業員が「ヒヤッとした」「ハッとした」事を洗い出して事故に発展する前に事前に防ぐ
- 事故検討会 → 過去の事故事例をもとに意見を出し合い、安全感度を高める
安全や法令順守には厳しいです。お客様の信頼につながる部分でもあります。
コミュニケーション能力
どの仕事でも大切なスキルですが、物流業界でも重要視しています。
物流企業では黙々と作業しているわけにはいきません。
お客様のニーズを理解して、作業に反映させる必要がある。
物流は安全の他に品質とスピードが求められます。
物流企業は事務職と作業員がコミュニケーションを密に行い、お客様に選ばれるサービスを展開して必要があります。
求人に「黙々と作業をするのが好きな方にオススメ!」のような要項を見かけますが、実際にはコミュニケーションできないと成り立たない仕事です。
問題解決力
物流は外的要因に左右されてスケジュール通り進まないことが多いです。
例えば、交通渋滞や悪天候、作業事故など。
トラブルに対し柔軟かつスピーディに対応する必要があります。
考えられる有効な案を模索し、スムーズな物流を実現しなければいけません。
正直、物流にトラブルはつきもの。予期せぬ状況になった場合、すぐにB案C案を出せるかが問われます。
ITスキル
ITスキルが最も伝えたい内容です。
ITスキル以外の4つは従来から必要だと言われていた能力。
一方でITスキルは特に求められる能力です。
デジタル化の推進を行う物流業界において、最新技術への理解は不可欠。
物流業界ではビックデータや物流システムの活用により、正確な情報収集が重要です。
適切な輸送ルート、適切な在庫状況、効率的な作業プランを考える上で、データを活用した意思決定が求められます。
ITスキルと言ってもプログラミングのような大げさなものではありません。コミュニケーションツールを見直したり、AIを活用しようとする意識が大事です✨✨
【まとめ】物流はマイナスイメージが強いがこれからが面白い
物流業界へマイナスイメージが根強く残っています。
その原因は下記の通りです。
- 厳しい労働環境
- 人手不足
- 給与面
物流業界は確かに泥臭い部分はあります。
転職を足踏みする気持ちもわかる。
しかし、12年働いていて「物流は進化・成長している」と肌で感じています。
ワークライフバランスや労働環境の改善、そしてITの導入。
今後さらに良くなると確信しています。
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